血中コレステロール値の低下作用と、がん予防への期待
「アリシン」の持つ、殺菌作用と抗酸化作用 からの続きです。
・血行を良くし、血中コレステロール値を下げる作用
にんにくの核となる成分「アリシン」を加熱してできる「アホエン」には、血栓を予防するだけでなく、血中コレステロール値を下げる作用があります。
(なお、血中コレステロールについては「コレステロール 下げる対策 3分レッスン」をあわせてご参照ください。)
「アリシン」は体内で脂質と結合することによって、「脂質アリシン」という成分に変わります。
「脂質アリシン」はビタミンEと同様に血行を良くし、赤血球を増やす働きがあります。
・抗酸化作用~がん予防への期待
人体が酸素を消費する過程で生成されるいわゆる「活性酸素」は、老化や発がん物質発生のきっかけとなると言われます。
体内でこれら活性酸素を除去する酵素の働きを助ける作用があることから、抗酸化力を高め、がんに代表される成人病の予防効果が期待できるとされます。
アホエンなど、アリシンが分解されてできる数十の異なるイオウ化合物は「スルフィド類」と総称されます。
この「スルフィド類」のなかに、がん細胞の増殖を抑制できるものがあるのではと、現在考えられ研究が進められているのです。
米国国立ガン研究所が1990年に開始した「デザイナーフード計画」では、がん予防に効果があると推定される食品等が約40種類選ばれ、重要度にもとづきピラミッド型に配置されています。
ピラミッドの頂点ががん予防において最も重要な食品となりますが、実はここに置かれているのが「にんにく」なのです。
この「デザイナーフード計画」によって、にんにくは、世界中のがん研究者から注目されることになりました。
もっとも、「がん予防ににんにくが本当に効果があるか?」については、現時点ではまだ、確定的な結論が導かれたわけではありません。
長期間に渡って大規模な臨床実験を行ったり、被験者の観察を続ける必要もあるためです。
さらにがんの種類によっても、多数説において効果が認め得るとされるものと、ほぼ効果が認められないケースがあるようです。
現在は、「アリシン」の強い抗酸化作用が「がん予防」にも効果があるのではという仮説のもと、臨床試験等が各国で進められています。
次の記事は「見落としがちな、にんにくの隠れた効能・効果」です。
ひとつ前の記事は「「アリシン」の持つ、殺菌作用と抗酸化作用」です。
すべての記事は⇒こちらから
関連サイト
・納豆~その栄養と効能・効果の素晴らしさを知る
・脂肪肝の症状と治療 食事療法と運動
・高脂血症、何が問題か~原因と治療(薬・食事・運動)
・脂肪肝のための食事~食事療法のポイント 1分理解
・脳梗塞の前兆と症状~予防・治療の概要を知る
本サイトの情報提供について
本サイト「にんにく その効能・効果をざっくり学ぶ」は、にんにくとその効能・効果・栄養などに関わる情報のご提供が目的です。あくまで、これらに関わる広範な一般的知識と情報提供を行うことを趣旨としており、またこれらの情報提供行為により、何らの責任を負うものではありません。本サイトに登場する関連情報につきましては、ご自身の判断のもとご使用・ご利用いただくようお願いいたします。
プライバシーポリシー
本サイト内には、第三者配信(広告配信事業者としてのGoogle)による広告配信において「Webビーコン」「cookie(クッキー)」と呼ばれる技術を使用しているページがあります。Webビーコンは特定のページに何回のアクセスがなされたかを知るための技術であり、またクッキーはサイト利用者がウェブサイトを訪れた際にサイト利用者のコンピューター内に記録される小さなファイルです。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に基づく商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報を使用することがあります。但し記録される情報には、皆様の氏名やEメールアドレスや電話番号や住所などの、個人を特定する情報は含まれません。クッキーは皆様のブラウザを識別することはできますが、皆様自身を識別することはできません。クッキーを受け入れたくない場合は、使用しないよう拒否設定することが可能です。このプロセスの詳細やこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法についてはこちらをクリックしてください。